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柔道の山下さんにも出逢いました。
世界一に君臨し続けたんですからすごいですよね。肩を抱いたらずっしりと厚みがありました。
その時に、シドニーオリンピックでの篠原選手の話を伺いました。
シドニーオリンピック、疑惑の判定で銀メダルに終わった篠原選手、「自分が弱いから負けたんです」と語ったそうです。
篠原選手が決勝戦で負けた後、彼を迎える選手村で井上選手らは、なんと言って一番先輩の篠原さんを迎えたら良いのか困っていたそうです。すると、なんと帰ってきた篠原選手が、みんなの顔を見るなり、馬鹿な駄洒落を言ってみんなを笑わせようとし、「まけちゃった」と茶目っ気たっぷりに言ったそうです。それを聞いた選手らは逆に男泣きをしてしまったそうです。
その後井上選手は「篠原さんはすごい。人間の大きさでは僕は足元にも及ばない。人間的には及ばないが、僕はオリンピックで金メダルを取るよりも、篠原さんを倒す事を目標にもう一度頑張る」と語ったそうです。
山下さんは「柔道の本当の目的は、勝つ事ではない。金メダルを取る事でもない。人間性を高める事なんだ。井上選手もシドニーで金メダルを取って、篠原を見てはじめて気付いた。彼はこれからどんどん強くなりますよ。柔道家として。人間として」と語られました。
篠原選手の話ができるのは山下さんしかいない。この話をみんなに伝えてくれる様お願いをしました。
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