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日本選手権

2002年2月3日

 2月3日、日本選手権の応援に秩父宮ラグビー場まで行ってきました。
 対戦カードは社会人大会の決勝と同じ神鋼対サントリー。雨の悪コンディションの中、25,000の観客が見守る中での壮絶な試合でした。しかし神鋼には残念な結果となってしまいました。勝ちパターンに入ってただけに悔しさもひとしおです。しかしながら、後輩達は激しい試合を堂々と、立派に戦ってくれたと思います。
 後半30分過ぎにスタンドから「コーべ」コールが湧き起こりました。地元ではない東京で、みんなが神鋼に声援を送ってくれる。それは過去10数年間、神鋼がになってきた役割に対するものの様に思え、思わず胸が熱くなり涙が込み上げました。
 ここで一本とって逆転だ、そんなストーリーが現実になりかけた矢先のペナルティー。私はチームを離れた立場にあるから言いますが、やはりあの笛が日本と南半球や西欧諸国とのラグビーの違いのように思えてなりません。しかしそんな日本の笛は今に始まった事ではありません。昔から笛に関する問題はいろいろありました。それでも勝ってきたのが神鋼でした。
 ノーサイド寸前、敵陣で2度ラインアウトのチャンスがありました。あの玉を取るために1年間練習してきたはずです。それがしっかり取れなかったのは、やはり力が及ばなかったからだと思います。
 外野が勝手な事を言ってますが、本当に見ごたえのある素晴らしい試合でした。神鋼とサントリーでなければ、こんな試合はできなかったと思います。若いプレーヤーの多いサントリーに対し、ベテランの多い神鋼。私も体験がありますが、30歳を超えて走り込み、フィットネスを上げていくのは苦しいものです。自らの年齢と戦いそれを乗り越えて、満身創痍、ケガ人だらけの中で戦った後輩達に勝たせてやりたかったなあと、本当に悔しく思ったわけです。
 私のこんな思いをよそに、試合後の残念会でメンバー達は、いつもと変わりなく明るく振舞っていました。みんな悔しさを胸に秘めているはずです。決して笛を批判したり、卑屈になったりせずに、及ばなかった自分自信を反省する姿を見、大人のチームになったなと思いました。
 またシーズンが幕を閉じました。いろんなドラマと共に。人生を生きていく上での色々な出来事、その何かを犠牲にして、グランドを走り、無心でボールを追い、ボールに魂を込めました。そうして鮮烈な瞬間に命を燃やした、そんなシーズンがまた幕を閉じました。
 グランドに残る者、去っていく者、それぞれの人生があります。大切な人生の時間、命を賭けて、また多くのプレーヤーがグランドに戻ってくるのでしょう。そうして再びグランドを走り、ボールを追い、ボールに魂を込め、命を燃やすのでしょう。
 来シーズンの神鋼の活躍に期待したいと思います。

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