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私は、鮮やかなものを求めてラグビーをプレーし、今この 瞬間に浸りきる事によって、湧き上がる感動を体験しまし た。とめどなく涙が流れた時、作れない、飾れない、紛れも ない私がいて、真実の瞬間がありました。
現役時代を振り返ってみて、この湧き上がる感動体験が 人間にとって非常に貴重であると思うのです。何も湧いて こなかったら、人に言われたとおりに生きて行くしかあり ません。涙がない、怒りがない、笑いもない、そんな中 から夢や憧れだって湧いてくるわけがありません。 すべて同じところから、つまり感性から湧いてくるのです。 ところが現代は「乾いた時代」と言われます。乾いて 水分がなくなったら、お絞りでもかさかさになって軽く なるように、人間も軽くなって、生きる事や命までもが 軽くなってしまいます。適度な湿り気、潤いが必要ですが、 それらも感性の中からしか湧いてきません。 「人間がどう生きたかは、何に対してどうときめいたかに よって決まる」と言われます。だから乾いてしまって、 ときめきが薄い人、感性が鈍い人は、生きている事が 鈍いと言ってもいいでしょう。そういう意味で感性は「私」 そのものであると言っても過言ではありません。 36歳で現役を引退し、私は感性をこのように捉え、湧き 上がるものを伝えようと、感性教育の道を求めてきました。 いまだ道半ばではありますが、これを人生のワンテーマ として、活動していきたいと思っています。
2009年9月7日 林 敏之
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